本市水道水のPFAS基準は厚生労働省の暫定基準を下回っています

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印刷 ページ番号1035075 更新日 2023年9月22日

今般、一部メディアにおいて、有機フッ素化合物についての報道がありました。

有機フッ素化合物のうち、PFOS、PFOA(以下、「PFAS」と総称します。)という物質は、過去に、撥水剤や泡消火薬剤等の幅広い用途で活用されてきており、現在も世界中に広く残留をしているものです。

PFASは、環境や食物連鎖を通じて人の健康や動植物の生息・生育に影響を及ぼす可能性が指摘されている一方、どの程度の量が身体に入ると影響が出るのかについては、まだ確定的な知見はなく、現在、我が国においても、また国際的にも様々な知見に基づく検討が進められています。

現時点で、PFASの摂取が主たる要因と見られる個人の健康被害が発生したという事例は確認されていませんが、これらの物質は、「予防的な取組方法の考え方」による国際的な条約により、現在は廃絶等の対象とすることが決められており、日本においても、この条約を踏まえ、製造・輸入等が禁止されています(PFOSは2010年、PFOAは2021年)。

また、厚生労働省では、水道水の水質管理目標設定項目において、2020年にPFOS、PFOAの合算値で50ng/L以下とすることを、「暫定目標値」として定めました。

本市においても、厚生労働省の「暫定目標値」が設定されて以来、毎年、各地点で水質検査をしていますが、検査開始以来、すべて、この「暫定目標値」を下回っています。

今回の報道については、上記のようにPFASは世界中に残留しているものであり、全国的な課題で、本市が特にPFASの残留濃度が高いものではありません。

なお、井戸水については、全国的に様々な原因により地下水が汚染されている事例が見られ、本市におけるサンプリングについても、一部の井戸水については、PFASが「暫定目標値」を上回っているものもあります。このため、従前からお願いしておりますように、井戸水は絶対に飲まないようお願いします。

現在、環境省において、PFASへの対応として、モニタリングの強化等を行おうとしているところであり、また、厚生労働省においても、国際的な動向も踏まえながら、水質基準についての検討が進められています。
本市としましても、今後の国際的な動向及び国における対応を注視しながら、市民の皆様にとって安全な水道水の提供等に努めていきます。